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2010年5月13日、エコ・サイエンス研究所ワークショップを開催しました。

■主 催:21世紀科学研究機構 エコ・サイエンス研究所
■日 時:平成22年5月13日(木)16151745
■場 所:大阪府立大学 中百舌鳥キャンパス 学術情報センター 視聴覚室

■参加者:70名(本学教職員、本学学生、他大学学生、一般)
■プログラム:
(1)
エコ・サイエンス研究所の想い(工学研究科教授、エコ・サイエンス研究所長 大塚耕司)
(2)
サツマイモによる簡易な屋上緑化の実験(工学研究科助教 山田智貴)
(3)
府大池のコア・ビオトープ化(工学研究科准教授 中谷直樹)
(4)
B3棟空調システムの学内LANを利用した状態監視
(工学研究科教授 横山良平 代理 工学研究科准教授 涌井徹也)
(5)
環境マインドの高い社会人の育成を目指して(総合調整室参与 北田博昭)
(6)
総括~府立大学の今後の展望とエコ・サイエンス研究所の役割~(理事長・学長 奥野武俊)
(司会:生命環境科学研究科教授 北宅善昭)


■概 要
(1)
エコ・サイエンス研究所の想い

「エコロジー」や「エコシステム」の語源、生態系のエネルギー転移、生態系の物質(炭素)循環、ヒトをめぐる生態系、南カリフォルニア沿岸の食物連鎖、共生(きょうせい、ともいき、ぐうしょう)という単語の持つ意味等の説明があり、府大キャンパスを主なフィールドとし、自然と自然、自然と人、人と人との時空間的つながり(共生orエコシステム)を大事にした科学を行いたいという想いが語られました。

詳しくはこちら[PDFダウンロード(3.2MB)]

(2)サツマイモによる簡易な屋上緑化の実験

屋上緑化の取り組む背景、実験の経緯、栽培方法、サツマイモの持つ蒸散効果、省エネルギー効果等の説明があり、今後の展開として、
○汎用化を考慮した屋上でのサツマイモの栽培ユニットの設計
○教材としての展開方法
○早期栽培実験を行うため苗の準備
が挙げられました。

(3)府大池のコア・ビオトープ化(概要)

キャンパスビオトープWGの動き、府大池や流入経路の水質等の調査内容・調査結果、水系調査、生物調査、キャンパスグランドデザインにおける基本計画の検討内容、キャンパスビオトープの取り組み等について説明があり、今後の展開方向が示されました。

詳しくはこちら[PDFダウンロード(2.82MB)]

(4)B3棟空調システムの学内LANを利用した状態監視

教育棟(B3棟)における空調システムの学内LANを利用した状態監視として、取り組みの背景、現空調システムの概要、ガスエンジンヒートポンプ空調機のおける新規ネットワーク(BACnet)、空調の現状等の説明があり、冬期におけるガスエンジンヒートポンプ空調機の運転状態の分析結果が示されました。さらに、今後の課題として、年間を通じての各種データの詳細分析、ガス消費量の計測および省エネルギー可能性の定量的評価、制御用システムの開発および制御の実施、ユーザインタフェースの充実、計測および分析データの公開、運用マネジメントシステムの応用展開等が挙げられました。最後に、過去の状態監視データをデモとして示されました。

詳しくはこちら[PDFダウンロード(1MB)]

(5)環境マインドの高い社会人の育成を目指して

大阪府立大学において、今春新しく開設した環境人材育成のための教育プログラムについて、その内容、現状、平成21年度における取り組みの報告と、平成22年度の予定、今後の展開等の説明があり、より多くの学生さんたちに副専攻やプログラムの修了証書を授与したい、履修生が社会に出て、日本中、世界中で活躍されることを期待する、という想いが述べられました。

詳しくはこちら[PDFダウンロード(1.75MB)]

(6)総括~府立大学の今後の展望とエコ・サイエンス研究所の役割~
「総括」として、奥野理事長・学長から示されました主な内容は以下のとおりです。
○たくさんお集まり頂き、ここにワークショップが実現したことを感謝申し上げたい。
○2年前に、エコ・サイエンス研究所を立ち上げるきっかけになったのは、シャープ()との話し合いで、環境を謳っているシャープ()の工場に府立大学が寄与したい、ついては、研究所をその工場の中に作ってほしいとお願いしたことであった。そのための準備としてエコ・サイエンス研究所を発足させた。
65日(土)に、エコロジー研究所オープニングシンポジウムを開催する。その研究所の特徴は、今はセキュリティが厳しいが、いずれ府立大学のエコロジー研究所には多くのNPOの方、堺市の方、卒業生の方の他多くの方が入り乱れて研究やシンポジウムを開催する。
○エコ・サイエンス研究所を立ち上げたもう一つの理由は、キャンパスのビオトープ、つまりキャンパスをフィールドにしていくつかの研究をスタートさせたことである。
○エネルギー効率化の研究は、堺市が「環境モデル都市」に認定され低炭素都市「クールシティ・堺」の実現を目指していることから、府大の研究を活用し、エコスマートグリッドを本学と一緒にやって欲しい、ということもある。先生方には、日常業務以外にプラスアルファでやってもらっているので、是非学生と一緒にやれば論文が作成でき、業績になる。
○学外の方々とも単なる地域貢献ではなく、大学としてのステータスをあげたい。更に、こんな大学はほかに無い、地域貢献は本学にやらせてほしい、これが学長の今後の方針・展望と最近知事に申し上げた。
○ただ勉強に来るための大学ではなく、大学と地域の方、また堺市と一緒にやっていく、そんなステータスで進めていきたい。

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